- 2008年8月10日 06:54
- Book
昨日、僕はこの映画を観て来ました。とても良い映画で、ラストシーンでは目頭が熱くなり、少し涙がにじんで来ました。映画館の中では、あちこちから泣いている声や鼻をすする音がしていました。でも、『西の魔女が死んだ』(新潮文庫)は、そんなに悲しい物語ではありません。タイトルどおり、魔女と言われているおばあちゃんが最後には亡くなるわけですが、その死すらどこか清々しさを感じます。何も無くなってしまう虚しくてたまらなくて、悲しい死が描かれているわけでなく、死ぬと言うことは魂が体から自由になると言うことだと言うおばあちゃんの言葉どおりの死なのです。この物語は、何となく当たり前のようになっている学校での派閥に入り切れず、ちょっと傷ついて、登校を拒否した中学生の女の子が主人公です。
主人公は、おばあちゃんのところでしばらく暮らすことになり、魔女の修行を始めます。魔女とは精神的に強くないといけない、何でも自分で決めなくてはいけない、そんな感じで、傷ついた少女が少しずつ回復して行く様子が描かれています。少女を回復させたのは、おばあちゃんの魔法だったのかも知れませんが、映画と本から感じるのは自然の力が少女を回復させたのではないかと言うことです。人間が人間として生きて行くことは、今の世の中何かとストレスがたまるものです。昔、人間が自然と共生し、自然から得ていた力があったことを、思い出すことにより、徐々に人間として生きる力を回復できるのではないか、そんな感じがします。映画では美しい自然が沢山出てきて、その中で自然とともに暮らすおばあちゃんのちょっとオールドファッション的な生き方、それでいて今もっとも新しい生き方が描かれています。とても清々しい生と同じく清々しい死が描かれていると思います。
映画に出て来るおばあちゃんの家は、清里辺りにあるようです。保存されていて、その家を見に行くツアーも企画されていたようです。詳細は、映画の公式サイトで見ることができます。ご参考まで。
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